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委員会発言集

第154回国会 衆議院
 予算委員会第二分科会議録 第二号


平成14年3月4日(月曜日) 午前9時06分開議

 ===== 谷本代議士の質疑応答部分(30分)を抜粋しています。 =====

八代主査 平成十四年度一般会計予算、平成十四年度特別会計予算及び平成十四年度政府関係機関予算中の総務省所管につきまして、前回に引き続きまして質疑を行いたいと思います。  

質疑の申し出がありますので、これを許します。谷本龍哉君。
谷本分科員 おはようございます。自民党の谷本龍哉でございます。きょうは、三十分という時間をいただきまして、テレビの地上放送のデジタル化について質問をさせていただきたいと思います。  

これについては、二月二十八日に、総務委員会一般質疑でも十五分だけ時間をいただきまして聞かせていただきましたが、さらに詳しい内容、十五分ではさわりだけしか聞けませんでしたので、質問をさせていただきたいと思います。  

昨年の電波法改正によりまして、地上テレビのデジタル化が基本的に決まりました。その中で、スケジュールとして、二〇〇三年にまず三大広域圏、関東、近畿、中京でデジタル放送を開始する。そして、二〇〇六年にはその他の地域で放送を開始する。その間アナログ放送は並行して流して、二〇一一年にアナログ放送をとめるというスケジュールになっていると思いますが、その中でサイマル放送、アナログ波とデジタル波を両方流すときに混信地域が出てくる。これを解消しなければいけない。  

その中でアナログ周波数変換という問題が出てくるわけですが、これは具体的にどのような作業、実際にこれをしていくときにはどういった作業が必要になるのかということを、まず簡単にわかりやすく説明していただきたいと思います。
高原
政府参考人

先生が今おっしゃいましたように、地上テレビジョン放送のデジタル化に当たりましては、二〇一一年まではアナログ放送とデジタル放送を同時に行うということになっております。このため、デジタル放送用周波数と重なってしまう一部のアナログ周波数を別の周波数に移行させるということが必要となってまいりまして、これに関連する一連の作業をアナログ周波数変更対策というふうに言っております。  

このアナログ周波数変更対策は、送信対策と受信対策というふうに二つの側に分かれた作業でございます。アナログ周波数変更対策の送信対策というのは、現在使用している周波数を別の周波数に切りかえるための新たな送信機の設置、あるいは送信用アンテナの改修等の工事を行うものでございます。  

また、受信対策は、変更後の周波数による放送を視聴者が引き続き受信できるようにするため、例えば、テレビ受信機のチャンネル設定の変更作業というものや、受信アンテナの取りかえ工事等を行うものでございます。

谷本分科員 ありがとうございます。  

御説明をいただきまして、費用はかかりますけれども、送信の方は割と簡単にできると思うのですが、今言われた受信の方ですけれども、具体的には、二人一組ぐらいで一軒ずつ訪ねていって、ちょっと作業させてくださいということでアンテナをさわったり、チャンネル設定をすることだと思いますが、聞いただけでも非常に大変な作業だと思うわけです。それにかかる対策費用というものが、昨年の段階では、たしか全国地上デジタル放送推進協議会からの発表では、ここに額が、約八百五十二億円という試算が出ていたと思います。  

これは二〇〇〇年の数字ですか、それが昨年の末になりまして、二千億円以上かかるのではないか、あくまで中間的な報告ではあるけれども、二千億円以上かかるのではないか。倍以上にこの試算がふえそうだという発表がされたわけですけれども、この点につきまして、なぜこういうふうにふえてきたのか。あるいは、一つ一つの計算する算定の根拠というのはどういうふうに計算をされているのか、そこを答えていただきたいと思います。
高原
政府参考人
アナログ周波数変更の対策の実施段階に入りまして、各地域ごとに詳細に電波状況について測定調査を行いましたところ、周波数事情の特に厳しい九州等の西日本あるいは関東の一部地域では、当初の想定をはるかに超えた複雑な電波状況でございました。  

このため、昨年十一月段階には、当初の想定よりも対策局所あるいは要対策世帯数が増加をいたしまして、先生がおっしゃいましたように、対策経費が二千億円を上回るという中間的な、これはあくまで見通しでございますが、見通しが生じたものでございます。  

なお、この対策局所数が当初の四百十八局所から八百八十八局所に増加した、あるいは要対策世帯が当初の二百四十六万世帯から四百三十六万世帯に増加したという前提で、これを比例計算により概算、推計したところ、二千億を超えるといったような数字になったものでございます。
谷本分科員 今のところなんですけれども、この計算根拠、比例的に計算したというわけですが、例えば、二人一組で回ったときの人件費であるとか、その辺の細かいことを、今わかりましたら、教えていただきたいのです。
高原
政府参考人
申しわけございません、ちょっとそこの細かい数字までは今持ち合わせません。
谷本分科員 わかりました。できれば、もしわかれば、後日また教えていただきたいと思います。  

私が気になりますのは、今まだ計算中ということですけれども、こういうふうに大幅に変わってきますと、やり始めたのはいいけれども、幾らかかるかわからないというような状況が生まれてくる場合を非常に危惧しております。そういうふうにならないようにしっかりとした計算をしていただきたいわけですが、二月二十八日にその点を聞いたところ、今、削減策について、何とかこの二千億円以上と出てきた数字を減らす方向で検討がなされているというお答えをいただきましたが、具体的にはどういった検討をされているのか、それを教えていただきたいと思います。
高原
政府参考人
先日も先生にお答えさせていただいたところでございますが、現在、NHK、民放、総務省の三者で成る全国地上デジタル放送推進協議会において、対策経費の抑制を図るための検討を進めておるところでございます。  

この検討に当たっては、各地域の民放、NHK、総合通信局の三者で構成する地域ごとの地上デジタル放送推進協議会において、現地の実態に即して詳細な対策手法を工夫しながら積み上げていくことによって、対策経費の圧縮を図りながら、本年七月初旬を目途に経費総額の概算を取りまとめようということで、鋭意検討を進めておるところでございます。  

その対策手法の一つとして、対策経費の抑制を図るために、セットトップボックス方式といった対策手法を選択肢として新たに追加するというような検討を追加してやっておるところでございます。
谷本分科員 今のセットトップボックスという方式も検討の一つとして行われているというお話がございました。各地域のそれぞれの地域協議会、これは三十二あると聞いているのですが、三十二すべてで検討をされているのか。  

そして、私の持っている資料によりますと、各地域協議会から、STB方式導入局所検討素案に対する意見、提案を二月十五日に集め、二月二十二日にSTB方式導入局所の選定第一次案というものを出すというふうに、これは予定表だったと思うのですが、伺っておりますが、それは出されているんでしょうか。どうかその辺、お答えいただきたいと思います。
高原政府参考人 最初のSTBを導入する地域は、三十二すべてではございませんで、周波数事情の稠密な地域、関東あるいは北九州地域等を中心に検討するということです。  

それから、今の先生がおっしゃった第一次案は、まだ固まったものでございませんで、途中の検討段階のものでございますし、また、それぞれの地方のローカル局の利害も絡まっておるものでございますので、まだ確定したものではございません。
谷本分科員

今の削減案、二月二十八日にお伺いをしたときには、七月の初旬には最終的に確定した数字で出されるというお答えがあったと思うんですが、そこに至るまでに中間的な報告等はあるんでしょうか、ないんでしょうか。

高原
政府参考人
できるだけ早目に全体的な感触を得たいと思っておりますが、中間的にいつというふうに今申し上げられるような段階ではございません。
谷本分科員

二〇〇三年に三大広域圏でデジタル波を放送するということですから、非常に時間的には余裕がない中での作業になっていると思いますので、結果が延び延びにならないように、早目早目に、我々にも出せる範囲で途中の経過を出していただきたいと思います。  

といいますのは、昨年、我々も賛成した者としては、やはりその行き先をしっかりと検証しながら、検討しながら進めていかないといけないと思いますので、その点よろしくお願いしたいと思います。  

今のはアナログ周波数変換について聞かせていただいたわけですが、続きまして、二〇一一年のアナログ放送の停止に関して少し聞かせていただきたいと思います。

まずその一点目は、これも先日一度聞かせていただきまして、片山大臣からもお答えをいただきましたけれども、国民への周知の問題でございます。  

前回も言わせていただきましたが、二〇一一年でアナログ波が停止するということは、今現在、国民の皆さんが持っている、大半の方がまだ所有されているアナログテレビがその時点から映らなくなるということでございます。  

今現在、私の調べた資料では、約一億台、日本国内にテレビがある。それをすべてこれから九年間の間にデジタルテレビに買いかえないと、その時点からの完全デジタル移行というのはできないということだと思います。これに対して、まだ現時点では余りにもこのことが知られていない、既に決まっていることにもかかわらず、国民が知らないというような調査結果が幾つか出ております。  

これに対しまして、これからしっかりと、まだ九年あるではなくて、テレビの買いかえというのはそんなに何年に一回もするものではありませんから、急いで周知徹底をしていく必要があると私は考えております。  

その中で、前回、質問させていただいたときに、その周知のために一億五千万の予算をとってやっていらっしゃるというお答えをたしかいただいたと思いますが、これははっきり言って、配布物をつくったり、いろいろなことをされていると思いますが、例えば、テレビ広報、スポット買いをしたときに、一億五千万というのは、本当に少しの時間、一回流すぐらいの予算しかないと思うんです。

だから、たくさんの予算をつけろというわけではないんですけれども、周知に関しまして、この一億五千万で行っているだけでいいかどうか。さらに、お金のかからない工夫もいろいろあると思うんですけれども、その辺をどのように考えられているか、お答えいただきたいと思います。

片山
国務大臣
せんだっての一般質問でも谷本委員から御指摘をいただきまして、私もなるほどと思ったわけでありますが、二〇一一年というと、大分あるようでも早いんですね。それにしては、国民の皆さん御存じない、そのとおりなんです。  

大体テレビの買いかえサイクルというのは八年から十年ぐらいだそうですね。その意味では、十一年というと、あと九年ですから、もう相当わかってもらわなきゃいかぬと我々も思っておりまして、今までもやってまいりましたが、さらに来年度から、もう本年度すぐ終わりますので、来年度から力を入れて周知徹底を図りたい、こう考えております。

一億五千万というのは、大きいのは新聞広告なんですよ。スポットなんかないんです。そこで、スポットは、民放にお願いして、あるいはNHKに、そういうことも今、高原局長が言いました協議会の方で議論していただきたいと思いますし、やはりいろいろなことを、今パンフレットやポスターやリーフレットやいろいろなことを考えているようですが、それだけで十分かどうか。  

今、合併で全国リレーシンポジウムみたいなことをやっていますけれども、そういうことを含めて、少し大々的な世論喚起、啓蒙ということをやってまいりたい、こういうふうに思いますし、一億五千万もできるだけ有効に使いたい、こういうふうに思っておりまして、今、谷本委員の御心配がないように全力を挙げたいと思います。
谷本分科員

ぜひこの点を本当にしっかりしていただきたいと思うんです。  

予算措置をする問題とは違って、やはり国民の方が自分のお金を出してテレビを買うということですから、これは強制してできることでもございませんし、しっかりとした認識を前もって持っていただかないと、なかなか難しいと思います。  

たしか昨年の数字では、デジタルテレビの売れ行きは、まだ月産で二万台ぐらいしかないと思います。そうしますと、一億台というと、それをすべて買いかえるにはほど遠い数字になってまいりますので、その辺をしっかりと進めていただきたいなというふうに思います。  

それと、私がすごく心配しますのは、その二〇一一年時点ですべてのテレビがデジタル受信可能になっていればいいんですけれども、それが各国、ほかの先行して行っているイギリスやアメリカという国の今の状況を見ていますと、まだまだ不確定な要素が多いわけですけれども、かなり買いかえに苦戦をしているなと思われるような情報が幾つか入ってきております。  

その中に、アメリカの場合には延期条項というのがありまして、何%以上いかなければ延期するというような条項が入っているわけですけれども、日本の場合には、今回、二〇一一年ということが明記されて、延期条項というのは入っておりません。そうしますと、万が一、二〇一一年時点でまだまだ買いかえが進んでいなかった場合、これは大変な問題になってくると思いますので、それに向けて、しっかりとした、そういうことが起こらないような対応をお願いしたいと思います。

質問がたくさんありますので、次へ行かせていただきたいと思います。  
次に、放送局の投資コストについて質問をさせていただきたいと思うんですが、まず、このデジタル化に伴いまして各放送局が独自に投資する予想額につきまして、できればNHK、民放、分けて教えていただきたいと思います。

高原
政府参考人
デジタル放送設備に係る投資額は、民放連及びNHKの試算によりますと、民放全体で五千六百億円、民放テレビ一局平均で約四十五億円、NHKで約五千億円、合計約一兆六百億円を見込んでいるところでございます。
谷本分科員

今聞かせていただいた額ですが、これは非常に多くの投資が各放送局必要になってくる。 この場合、一つ気になりますのは、普通、投資というのは、投資することによって何らかの見返り、あるいはもうけといいますか、そういうものを見込んで投資をするわけでございます。  

ただ、今回のデジタル化というのは、アナログ波がデジタル波にかわる、そこにはいろいろなメリットが当然あるわけですが、だからといって、すぐに売り上げ増加につながるかというと、そうでもない。アナログの広告がデジタルの広告になったから広告料が上がるとか、そういうことではないと思います。さらに、サイマル放送の場合には、二波流したから倍の広告料が取れるわけでもありません。  

そういう状況の中で、各放送局、かなりの投資を強いられるということになるわけですが、特に、各地方の、民放の地方局がこの投資に十分耐えていけるのかどうか。その辺はどのように意見聴取なり、判断をされているのか、聞かせていただきたいと思います。

高原
政府参考人
先ほど申し上げましたように、民放のデジタル放送設備に係る投資額は、一社平均約四十五億円ということでございます。一方、十二年度の決算で見ますと、テレビ放送事業者の売り上げは一社平均百九十四億円、営業利益二十四億円というふうになっております。この数値から見ますと、総額で年間売上高の四分の一に相当する設備投資を行うということになっておりまして、これが各社の大きな経営課題となっていることは十分認識をいたしております。  

このため、総務省といたしましては、高度テレビジョン放送施設整備促進臨時措置法といったような法律も通していただきまして、税制、金融上の支援措置を設けているところでございます。こういうものによって各社の負担を軽減するとともに、デジタル化投資の円滑化を図っているところでございます。  

放送事業者においても、一層の売り上げの確保あるいは経営の効率化等安定的な経営に努力されるということを期待しているところでございますし、また、新しい事業展開、経営展開といったようなもの、デジタル化によって高画質化、高品質化あるいはデータ放送の実施といったような新しいサービスができます。

あるいは電子商取引、場合によっては電子自治体の業務なども一部できるかもわかりませんので、こういう事業領域の拡大といったようなものを含めまして、新しい広告市場の取り込みを初め、収益源も開拓できるものと期待をいたしておるところでございます。
谷本分科員

今のお話、よくわかるわけでございますけれども、後で時間があれば最後に聞きたいと思っていたのですが、そのメリットの新しい事業展開という部分については、同時に今総務省さんが進められているブロードバンドの構想の中でかなり競合してくるのではないかと私は実は懸念をしている分野でございまして、これは最後に時間があればちょっとお聞きしたいとは思うのですが、今言われたような中で、うまくその投資が進んで、各ローカル局もすべて順調に進めばいいんですけれども、やはり我々政治家、万が一ということも一応考えて、いろいろな対策を考えないといけないと思います。

そういう中で、ローカル局の中で、財政的に非常に厳しくて皆と横並びにはなかなか投資が進まなかったり設備が整わない、そういうことが万が一起こってきたときには、その対策はどのように考えられているんでしょうか。

高原
政府参考人
今、先生がおっしゃいましたように、放送事業者にとってデジタル化のための設備投資負担は大きな経営課題であります。放送事業者としては、この課題に現在、鋭意取り組んでおられるところですが、例えば、NHKを含めた送信設備を共同建設するといったようなことによる経営負担の軽減というようなこと、そういうものを通じて、各社の創意工夫によりかなり克服できる面があるのではないかというふうに期待しているところでございます。  

また、テレビ放送中継局の置局がデジタル化については大事なわけですが、そういうものについては、民間放送事業者は放送普及努力義務といったようなものを有しておりまして、一義的には事業者みずからが中継局の整備に努力することを期待しておりますけれども、いずれにしましても、先生がおっしゃるように、諸情勢を見ながら、総務省としても今後適切に対応してまいる必要があるというふうに考えているところでございます。
谷本分科員

とにかく、非常にお金のかかる、しかも各ローカル局もそれほど余裕はないと思います。そういう中で、部分的にデジタル放送ができないとか受けられないとか、そういうことが起こらないように、しっかりとした対策を常に順次行っていっていただきたいというふうに思います。  

続きまして、地上波デジタル化の、世界の他の先行国の情勢についてちょっとお伺いしたいと思うのです。昨年の議論の中で、デジタル化というのは世界の趨勢であると、確かに私も、放送・通信というものがデジタル化していくことで得られるメリットというのは非常に大きいと思っております。しかしながら、それに移行していく過程でやはりいろいろな問題が出てくる。昨年の段階では、ヨーロッパ、アメリカはどんどんと進んでいるというような議論が中心だったと思うのですが、どうも最近、問題にぶつかっているような情報もいろいろと入ってきております。  

例えば、イギリスにおきまして、インディペンデント・オンラインが伝えたところによりますと、現状で一千百五十万人、人口の約四分の一がデジタルテレビを買う意思がない、そしてまた、九二%の人がデジタルへの切りかえは我々の責任ではない、だから、負担するのは視聴者側ではないというような意識を持っているという調査結果が出ております。また、同じくイギリスにおいて、テッサ・ジョエル文化大臣が同じような発表をしたというような情報もございます。これがどれだけ確かかどうかというのは、私も報道で見たものですからわかりませんけれども、そういう情報が流れております。  

また、アメリカにおきましては、二〇〇一年の連邦通信委員会におきまして、ロバート・ペッパー計画政策局長が、二〇〇六年までにデジタル化を完了してアナログ放送をとめるという目標は達成できるのかという質問に対しましてノーと答えた、その理由は、消費者がデジタルテレビを求めていないからだという発言があったという情報もございます。  

また、同じく二〇〇一年、昨年の全米放送協会の年次総会におきまして、エドワード・フリッツ会長が、この国は今、市場と政府の二つの時間表に直面している、市場の時間表に従えばデジタルへの移行にはまだまだ時間がかかる、しかし、政府のデッドラインに従えば、三億台のアナログテレビをわずか五年ですべて買いかえさせなければならない、こういった発言が出ているやに聞いております。  

こういったイギリス、欧米のデジタル化の状況、少し問題が出てきているのではないかという見方もあるわけですが、これに対しましてどのような見解を持たれているか、お願いいたします。

佐田副大臣 委員ももうよく御存じのとおりでありまして、デジタル化は、英国においても、米国におきましてももう既に行われて、またアジアにおいても、シンガポールであるとか韓国で行われ、そして、試験的には昨年、中国でも開始をされたという状況であります。  

そういう中におきまして、日本においては、今、委員が言われたとおり、二〇〇三年、それで二〇〇六年から一一年まではサイマル放送、一一年からは完全デジタル、こういうことでありまして、それに向けて全力でやっておる。そしてまた、アナ・アナ変換であるとかデジタル化につきましては、実験的な問題もありますから、先生、これは非常に技術的な問題もあって、やってみたら、日本の場合は非常に山岳地帯ですから、思ったよりもケーブルを引くところがふえてみたり、そういう部分もあろうかと思いますけれども、それは全力でやっていかなくちゃいけないことであります。  

と申し上げるのも、これはもう谷本先生よく御存じのとおりで、やはり国によって、デジタルは先行してやるということが国の、要するに、国民に対する利益にもかかわってくることでありますから、それは内容的には、局長の方からもありましたように、要するに、これからの放送と通信の融合ということを考えると、インタラクティブな問題も出てくるわけでありまして、そういうことを考えますと、一日でも早くやっていくということが急務の問題であります。  

今御指摘にありましたイギリスにつきましても、二〇〇六年から二〇一〇年の間にアナログにつきましては停波ということになっておりますから、それにつきましては、まだ変更という話は全然聞いておりません。それと同時に、イギリスにおきましては、今のところ受信世帯は百三十五万世帯ということですけれども、大変努力をされているという話も聞いております。  

また、アメリカにおきましても、今御指摘がありましたように、二〇〇六年には停波ということで、これが変更になっているというお話は聞いておりませんので、これは一つの趨勢というか、一つの世界的な方向ですので、そしてまた、それでないとやっていけませんから、全力で我が国としてもその方向で進めていきたい、かように思っております。
谷本分科員

今、佐田副大臣から言われたこと、私も同感でございまして、これはしっかりとやらなきゃいけない、そういう思いから質問をさせていただいているわけでございますけれども、私がやはり心配していますのは、民主主義の国ですから、無理やりテレビを買いかえさせるわけにもいきません。

ですから、非常に用意周到にいろいろな策を講じないと、買いかえしてもらえないということもあるかと思います。その部分を、先ほども言いましたけれども、九年先だということじゃなくて、もう本当に間近な問題としてしっかりやっていかないと、それが困難になっては困る、失敗しては困るという思いを持っております。  

時間が余りありませんので、最後、質問というより要望をさせていただきたいのです。 過去に、一九六八年ですか、小林郵政大臣のときに、VHF波を全面的にUHFに変換しようということを試みたことがあったと思います。そのときの理由というのも今回と同じような理由で、移動用の公共業務の重要電波がたくさん要るようになるだろう、そのためにそこをあけようということから始まった議論だと聞いております。  

しかしながら、それは十年後に、結局、達成されずに失敗に終わったという事例がございます。確かに、白黒からカラーテレビに変わるときには、非常にわかりやすいですから、これは一気に進んで成功した例だと思いますが、電波の転換、確かに先ほど説明されたいろいろなメリットもありますが、まだまだそのメリットというのがはっきり国民には伝わっていないのじゃないかと私は思います。  

ですから、電波の切りかえというのは非常に難しい、目に見えない部分であるだけに、確かに画面はきれいになる、あるいは双方向になる、いろいろな利点もありますけれども、それも、白黒からカラーにといったような変換に比べればなかなか認知されにくい問題だと思いますので、どうかこの問題、九年先になると、変な言い方をすれば担当者もかわりますし、政治家もかわっていきます。だからいいというのではなくて、やはり今現実に直面している問題としてしっかりとした対応、そしてその途中経過、内容についても、しっかり我々国会議員そして国民に知らせながら、この問題を進めていただきたいということをこちらからお願いいたしまして、本日の質問を終わらせていただきたいと思います。  

どうもありがとうございました。

八代主査 大臣、答弁はいいですか。ひとつ締めの答弁を、片山総務大臣。
片山
国務大臣
今言われたとおり、アナログからデジタルに全面的に切りかえるというのは、国民生活にも、我が国の経済にも大変大きな影響を与える事項でございまして、私は、慎重にしないといかぬと思います。

また、去年、電波法の改正をお願いして、国会の御承認をいただきましたので、絶対に失敗は許されない、こういうふうに思っております。いろいろな対応をその段階で考えながら、二〇一一年には全面切りかえをやっていきたい、こういうふうに思っておりまして、国民への周知を含めまして、谷本委員が御指摘の点は十分、しっかりと受けとめて対応させていただきたいと思います。
谷本分科員

どうもありがとうございました。

八代主査 これにて谷本龍哉君の質疑は終了いたしました。

 

御意見、御感想をお願いいたします。

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