| 遠藤委員長 |
これより質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。谷本龍哉君。
|
| 谷本委員 |
おはようございます。自由民主党の谷本龍哉でございます。
電波法の一部改正法律案に関して質問をさせていただきたいと
思います。
まず、電波利用料額の改定についてお伺いしたいと思います。
これは、昨年、平成十四年の七月二十三日火曜日の閣議後の
記者会見におきまして、片山総務大臣はこのように発言をされて
おります。
まず、問いかけが、地上波デジタルのアナ・アナ変換の千八百億
円について、これの財源としては電波利用料の値上げというのは
という問いに対しまして、電波利用料で対応したいと思いますが、
そのために電波利用料を値上げすることは考えていない、そして、
間に話がありまして、最後に、アナ・アナ変換のために電波利用
料を値上げすることは考えていません、というふうに明言をされて
おります。
これと今回のこの電波利用料額改定について、その整合性をどの
ように考えられていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。
|
| 片山国務大臣 |
今、谷本委員言われましたように、去年の七月の閣議後の記者
会見でそういうことを確かに申し上げました。このアナ・アナ変換
の対策の額が、御承知のように、八百億程度と見ておりましたの
が、最終的には千六、七百億になった、こういうことは確かにある
んですが、そのために電波利用料全体について値上げを考える
ことはしたくない、こういうことで、今の電波利用料額の仕組みの
中で検討いたしたい、こう思っていろいろやってきましたが、なか
なか難しいんですね。
そこで、今、電波利用料というのは免許人間に大変な不公平が
ある、御承知のように。これを私は、総務大臣にしていただいた
ときから、もうかねがねそういう認識を持っておったんですけれど
も、放送局が〇・八%なんですよ。五百億の中で四億幾らなんで
すね。それは、携帯電話を持っている人からいうともう大変な不公
平なんですよ。これは、もうかねがね、公式にも非公式にも不平
不満を聞いておりまして、携帯電話等から。だから私は、いつか
の機会に、これはぜひ公平に、もう少し上げてもらわにゃいかぬ、
バランス、公平の問題で。こう思っておりましたので、ちょうど放送
局等関係の方と十分議論しまして、不公平是正なんだと。
結果としては、その金がこのアナ・アナにも回るということは、これ
は谷本委員、御了解を賜らにゃいかぬと思うんですが、そういうこ
とで、不公平是正ということで御了解いただいて、結構ですと。
こういうことで今回上げたんですが、これだって二十何億ですから
ね、正直言いまして。これで十分かどうかという議論はさらにある
と思いますけれども、当面はこういうことで、不公平是正ということ
で放送局関係の負担を上げさせていただこう、こういうことでござ
いますので。それで、結果として、上げたものがアナ・アナに回る
ということもぜひ御理解を賜りたいと思います。
|
| 谷本委員 |
少し苦しい説明かなとも思いますけれども、確かに、大臣言われる
とおり、もともと非常に不公平な制度である、これは私も同感であり
まして、これはいろいろと考えないといけないというふうに思ってお
ります。
それで、その中で今回の利用料額の改定なわけですけれども、現
行の電波利用料額に加算して、地上アナログテレビ放送用の放送
局から八年間、時限措置として平成十五年度から二十二年度まで
八年間の総額で二百四十五億円を予定していらっしゃるということ
ですが、これの加算の仕方ですね。
大規模局、VHFの五十キロワット以上には三億一千万円、次に中
規模局、五十キロワット未満〇・一ワット以上には八万三千円、そし
て小規模局、〇・一ワット未満に対しては六百二十円と、非常に、ぱ
っと見ると、極端な話をすれば五十キロワットになった途端にこれは
何千倍ですか、三千倍ぐらいになるんですかね、非常に極端な設定
のように見えるんですけれども、この利用料の改定の算定の根拠を
お聞かせください。
|
有冨
政府参考人 |
今回の追加料額でございますが、アナログ周波数変更対策業務と
いうことで、デジタル放送が開始されてもアナログ放送が円滑に継
続できる、こういう放送局の受益に着目したものであるということで
ございますけれども、この受益についてでございますが、これは出
力が大きいほど視聴エリアが広範囲になります。
そうしますと、他の放送局と干渉する度合いも大きいということなの
で、アナログ放送局が他の無線局と混信を起こさずに円滑に継続
できる、こういう観点での受益の大きさというものは放送局の出力
によって大きく異なるというようなことがございます。
このため、今委員御指摘のとおり、大規模局、中規模局、小規模局
というふうな三つの区分に分類をいたしまして、出力に比例する形で
算定することとしたものでございまして、例えば小規模局でございま
すと、VHFで空中線電力が〇・一ワット未満、UHF帯で空中線電力
が〇・二ワット未満の放送局、これは山間僻地の集落など非常に狭
い地域にサービスを提供するというものがほとんどでございます。
これは、電波の到達範囲が狭いということで、これを小規模局とし
て、受益の小さいものとして、料額を低く設定しているということでご
ざいます。
それから、関東広域圏のNHKであるとかあるいは民放キー局の親
局でありますが、これは周波数、VHFで五十キロワット以上です。
これは東京タワーから発射をします。一局で関東一円をカバーする
視聴範囲が極めて広いということでございますので、その受益は極
めて大きい、そこでこれを大規模局として高い料額を設定したという
ことでございまして、それ以外の小規模局、大規模局につきまして
は、中規模局として、両者間の料額を設定するというようなことにし
た次第でございます。その結果、委員言われたとおりの料額になっ
たということでございます。
|
| 谷本委員 |
非常にこれは極端に途中でふえますので、これが本当に公平であ
るかどうか、またそういう議論もあるかと思うんですが、それより何
より、先ほど大臣が言われました、これはもともと不公平な制度で
はないか、そのとおりだと思います。
そうであるならば、今回は時限措置ということで平成十五年から二
十二年まで限ってやっていますけれども、本来であれば、もともと
根本的にこの電波利用料制度、これを抜本的見直しをする必要が
あるんではないかというふうに考えますが、大臣のお考えをお願い
します。
|
| 片山国務大臣 |
谷本委員の言われるとおりです。電波利用料制度が導入されて
から御承知のように十年ですね。導入したときとはもう全然状況
が変わってきまして、例えば今のように携帯電話等が九五%持っ
ているんですね。先ほども申し上げましたが、放送事業者の方は
約〇・八%と。こういうふうなことがあの時点で考えられたかどうか。
また、平成五年から導入しましたが、携帯電話や無線LANがこれ
だけ急速に拡大してまいりまして、携帯電話の加入者数は、平成
四年度末で百七十一万局あったんです。今は七千五百六十六万
局です。
そういうふうなことを考えますと、今委員が言われたように、電波と
いうのは国民共通の資産ですから、この資産の利用についてどう
いう負担をお願いするかというのは国民的な課題ではないか、多方
面から、総合的に国民の納得できる形で見直していく、こういうこと
が必要じゃないか、私はこう思っております。
去年の一月から電波有効利用政策研究会というのをつくりまして、
今年の一月に、この中で電波利用料制度のあり方を専門的に検討
する電波利用料部会というものをつくりまして、現在、関係の方から
ヒアリングをやるとか、いろいろな議論をしていただくとかやっており
ますので、できるだけそれを急いでやりまして、皆さんの御議論を集
約していきたい。そういうことで、年内ぐらいには、十分議論を尽くし
た上で論点を整理していきたい、それで、来年度のいつになるかわ
かりませんけれども、しかるべきときに結論を得て、制度改正につい
て検討していきたい、こういうふうに思っております。
|
| 谷本委員 |
大臣おっしゃるとおりで、ぜひとも抜本的な見直しに着手をしていた
だきたいというふうに思います。
それから、次に移りますが、初めに大臣が言われたとおり、利用料
額の改定、全体の問題としてということではあるけれども、それがア
ナ・アナ変換にも行くであろうということでありますから、そのアナ・
アナ変換、あるいはひいては地上波デジタル、この問題についても
少しお聞きしたいと思うんです。まだ残された課題というのが幾つか
地上波デジタルの問題にはあると思うんですね。
そのうちのちょっと心配なことを幾つかお伺いしたいんですが、まず
一点はブースター障害というものについてです。
総務省のパンフレットを見ますと、アナ・アナ変換の対策手法として
六つほど挙げられております。テレビのチャンネルの再設定、アンテ
ナの取りかえ、アンテナ方向の変更、アンテナの高性能化、そして
ブースターの追加、取りかえ、フィルターの追加、取りかえ。
この中でブースターの問題なんですが、アナ・アナ変換の対象地域
は大丈夫だと思うんです、それでやっていけばいいと思う。
ただ、最近言われていますのは、このブースターというのはもともと
電波を増幅する機械でありますから、サイマル放送期間中に、アナ・
アナ変換の対象じゃない地域においても、このブースターがデジタル
波を増幅することによって混信障害が起こるのではないかというふう
に最近言われています。これに対して総務省は何らかの対策を考え
られているのでしょうか。
|
高原
政府参考人 |
今先生おっしゃいますように、現在、アナログ放送において、一部の
家庭において、利用者みずからが家庭のアンテナに電波を増幅する
機器、これをブースターと申しておりますが、これを取りつけてテレビ
をごらんになっているというケースがございます。こういう家庭の場合
は、デジタル放送を開始しますと、今までのアナログ波に加えてデジ
タル波も同時にこのブースターは増幅をいたします。したがって、ここ
でアナログ波の映像が乱れてしまうということが起こる可能性がござ
います。
これは確かに先生おっしゃるように問題でございますので、この年末
から関東、近畿、中京で始まりますけれども、そういう地域について、
今、放送事業者が主体となって調査をやっております。したがいまし
て、その調査の結果を踏まえまして、今、全国地上デジタル放送推
進協議会というのをNHK、民放、総務省でつくっておりますが、この
場におきまして、とにかく十二月の電波発射時に支障の出ないような
方向で、この調査結果を踏まえて検討してまいりたいということでや
っておる最中でございます。
先生のおっしゃる問題意識は十分に持っております。
|
| 谷本委員 |
現在調査をされているということでございますが、これに、ではまた
一体幾らかかるのかという問題も出てくると思いますが、それが従
来の、初めの枠内で、金額内でできるのかどうか、そういったところ
も調査結果が出次第、また教えていただきたいというふうに思いま
す。
次に、もう一つ問題があるんですが、次の問題は共聴施設というも
のの問題です。テレビというのは、直接自分の家だけで見ている家
庭というのをすぐ連想しますけれども、実際には、日本の場合、全世
帯の五四%、半分以上、約二千六百万世帯、これがマンションとか
集合住宅で共同受信をしております。この共同受信世帯は、集合住
宅の共聴施設あるいは商業用のケーブルテレビ、同軸ケーブル経
由、こういったものでテレビを見ている家庭が非常に多いわけですね。
その中で、デジタル放送で使われるUHF帯域までの高周波対応に
なっていない共同受信施設というのが約一千万世帯以上あると言わ
れています。これらの世帯は、同軸ケーブルの張りかえ、あるいは周
波数変換器の設置など、多額の費用をかけない限りデジタル放送を
見ることはできません。総務省は、この費用の出どころについて、二
〇〇一年の通常国会で、視聴者の負担とするとたしか言明されたと
思います。つまり、マンションのオーナーとか管理組合、住人などが
独自でやりかえなさいという主張であったと記憶をしておりますが、
そうなると、最悪、一世帯当たり平均十万近く支出が出るのではない
か。これはデジタルの受像機の購入費とは別に発生するという問題
があります。この問題に対して現時点での総務省の考え方をお聞か
せください。
|
高原
政府参考人 |
今先生御指摘ございましたように、今全国の約半数の世帯が、CA
TVあるいは共聴施設、それから集合住宅の中の共同受信施設とい
ったようなもの、全体として共同受信施設と申しておりますが、この
共同受信施設を経由してテレビを受信しているということでございま
して、共同受信施設のデジタル化は御指摘のように非常に重要な
課題でございます。
ここの共同受信施設でございますが、デジタル化に伴いまして、受
信障害そのものが大幅に改善されるというのが地上デジタルの特
徴でもございますので、この辺も含めまして、二〇一一年のアナログ
放送終了までの間に共同受信施設のデジタル化対応がとにかく円
滑に進むようにということで、先般も大臣の懇談会でCATVのデジタ
ル化の数値目標も定めたところでございます。そういう面も含めまし
て、関係業界とも連携をして取り組んでまいりたいと思います。
この負担に関しましては、先般もお答えしましたとおり、基本的には
利用者の自助努力でお願いしたいというふうに考えております。
しかし、今御指摘のように経費等の隘路もあるという可能性もござい
ますので、調査費の予算もついておりますので、今鋭意検討してい
る最中でございます。この辺も、先生の御指摘も踏まえながら、遺漏
なきように期していきたいというように思っております。
|
| 谷本委員 |
民間の方の放送事業者の試算では、これにかかる費用が、ちょっと
幅があるんですが、最低でも三千億、多く見れば一兆以上かかるの
ではないかというふうな試算も出ておりますので、対応策をしっかり
と検討していただきたいというふうに思います。
続いて、地上波デジタルテレビについて少しお伺いしたいんです。
今現時点では一台も地上波デジタル対応のテレビは売られておりま
せんが、先日発表がありまして、初めての地上波デジタルテレビが
六月五日に発売予定だ、ある会社から出ると。一応価格はオープン
価格というふうになっておりますが、言われておりますのは、三十六
型で約三十万円、三十二型で約二十五万円、二十八型で約二十万
円、非常に高い値段だというふうに思うんですが、この値段帯で出て
きたのを見て、総務大臣どのようにお考えか、お聞かせください。
|
| 片山国務大臣 |
高いですね。今委員が言われたように、予想価格は今お話しのよう
な数字だと聞いております。
ただ、BSデジタル放送が平成十二年の十二月に始まりましたけれ
ども、あのときの受信機の価格はもっと高かったですね。三十六型で
四十万から五十万、三十二型で三十五万から四十万、それに比べ
たら五、六割ですから安いのかなと思いますけれども、しかし、早期
普及のためにはやはり相当下げていかなきゃいけませんね。
それで、BSデジタルテレビは、私も買ったんですけれども、やはり一
年半ぐらいたちまして、一年半か二年か、半分ぐらいになりましたで
すね、最初の発売より。そういう意味では、普及のスピードと価格の
低廉化というのか、価格が下がるのはある程度スライドしていきます
ので、ぜひメーカーの皆さんにも努力をしてもらいたいと思いますし、
我々も万般の努力をいたしたい、こういうふうに思っております。 |
| 谷本委員 |
今大臣の方から努力をされていくようにという話もありましたが、その
中でテレビの普及の話がございました。今の計画では、二〇一一年
アナログ波停波ということになると、八年間、約三千日でございます。
今、BSデジタルの話も出ましたけれども、BSデジタルは当初、一千
日一千万台、これが目標だったと思いますが、なかなかこれを達成
できていない状況です。それに対して今回のこの地上波デジタルの
普及計画は、三千日一億台でございます。当然、デジタルチューナー
というのも入ってくるでしょうから、すべてがテレビでないにしろ、一億
台、日本国内にあるテレビすべてを変えなければテレビを見ることが
できないという状態だと思います。
この四月十五日に、総務省のブロードバンド時代における放送の
将来像に関する懇談会というところが報告書を出しておりますが、
その中のデジタル受信機の普及計画の中にイベントごとの目標と
いうのを出してありまして、二〇〇六年サッカーワールドカップ・ド
イツ大会のときに一千万世帯ふやす、二〇〇八年北京五輪のとき
に二千四百万世帯ふやす、そして一一年には全世帯普及、そうい
うロードマップが描かれていますけれども、BSデジタルの例を見て
いるとなかなかこれはしんどいんじゃないかという気がしますが、こ
の三千日で一億台、これは可能かどうか、どのように考えられてお
りますか。
|
| 片山国務大臣 |
高いですね。今委員が言われたように、予想価格は今お話しの
ような数字だと聞いております。
ただ、BSデジタル放送が平成十二年の十二月に始まりました
けれども、あのときの受信機の価格はもっと高かったですね。
三十六型で四十万から五十万、三十二型で三十五万から四十万、
それに比べたら五、六割ですから安いのかなと思いますけれども、
しかし、早期普及のためにはやはり相当下げていかなきゃいけま
せんね。
それで、BSデジタルテレビは、私も買ったんですけれども、やはり
一年半ぐらいたちまして、一年半か二年か、半分ぐらいになりまし
たですね、最初の発売より。そういう意味では、普及のスピードと
価格の低廉化というのか、価格が下がるのはある程度スライドし
ていきますので、ぜひメーカーの皆さんにも努力をしてもらいたい
と思いますし、我々も万般の努力をいたしたい、こういうふうに思っ
ております。 |
| 谷本委員 |
今大臣の方から努力をされていくようにという話もありましたが、その
中でテレビの普及の話がございました。今の計画では、二〇一一年
アナログ波停波ということになると、八年間、約三千日でございます。
今、BSデジタルの話も出ましたけれども、BSデジタルは当初、一千
日一千万台、これが目標だったと思いますが、なかなかこれを達成
できていない状況です。それに対して今回のこの地上波デジタルの
普及計画は、三千日一億台でございます。当然、デジタルチューナー
というのも入ってくるでしょうから、すべてがテレビでないにしろ、一億
台、日本国内にあるテレビすべてを変えなければテレビを見ることが
できないという状態だと思います。
この四月十五日に、総務省のブロードバンド時代における放送の
将来像に関する懇談会というところが報告書を出しておりますが、
その中のデジタル受信機の普及計画の中にイベントごとの目標と
いうのを出してありまして、二〇〇六年サッカーワールドカップ・ド
イツ大会のときに一千万世帯ふやす、二〇〇八年北京五輪のとき
に二千四百万世帯ふやす、そして一一年には全世帯普及、そうい
うロードマップが描かれていますけれども、BSデジタルの例を見て
いるとなかなかこれはしんどいんじゃないかという気がしますが、
この三千日で一億台、これは可能かどうか、どのように考えられて
おりますか。
|
| 片山国務大臣 |
確かにBSデジタルは千日一千万台ですね。
今は四百万台ぐらいですかね。ただ、状況を見ますとやはりしり上が
りに、ずっと加速度的に上がっておりますから、これからもっと伸びて
いくんではないかと思いますけれども、三千日で一億台というのはな
かなか大変は大変だと私も思っておりまして、例のブロードバンド時
代における放送の将来像に関する懇談会で、今、谷本委員が言われ
たようなことの将来見通しをつくってもらったんですが、それで十分
だと思っておりません。
そこで、近々に、放送事業者はもとよりですけれども、関係のメーカ
ー、卸、小売、マスコミ界、経済界、地方自治体等を含む国民組織
をつくりまして、今、万般ということを申し上げましたが、いろいろな
分野における国民運動的なものをぜひ起こしていきたい。まだもう
ひとつ世間一般の認知が低うございますので、ぜひそういうことを
含めてやっていきたい。
そういう中で、国民の皆さんは、一遍方向が決まると割に、日本は
空気の国と言われますけれども、そういう空気、雰囲気をつくって、
今のデジタル受信機の普及にもそういうことでぜひそれはしっかり
したものにしていき、実現していきたい、こういうふうに思っておりま
す。
|
| 谷本委員 |
今大臣言われましたとおり、なかなか周知が進んでいない、雰囲気
づくりができていない、まだ正しい理解がなかなかできていないんじ
ゃないかというのを強く感じます。
その中で、今、アナ・アナ変換対策がずっと行われているわけです
が、三大都市圏で今やられています。ただ、この三大都市圏も、本
来であれば二〇〇三年中に三大都市圏全域でという予定でありま
したが、アナ・アナ作業がなかなか、当初スタートがおくれたという
ことで、限定出力で段階的にやっていこうと。少しスピードが遅くな
ったのかなと。
そしてさらに、当初は二〇〇六年までにアナ・アナ変換を全域で終
了しようという計画であったのが、三大広域圏以外の地域において
は二〇〇九年までかかるというお答えも、総務省から明言をされて
おります。
ということは、二〇〇九年にならないとデジタルテレビを見られない
地域が存在する。それまではアナログを見なきゃいけない。そうする
と、二〇一一年停波まではわずか二年しかないわけで、今回の地
上波デジタル対応テレビを見ても、当然アナログテレビも見られるよ
うな構造にはなってはおりますけれども、そういう意味では、せっぱ
詰まるのが二〇〇九年となると、なかなか今度、最後の二年という
のは厳しいんじゃないかというような気がします。
このアナ・アナ変換のおくれに従って、この最後の停波の二〇一一
年七月という期限、苦しくなってくるんじゃないかというふうに私は
思うんですが、そこは大臣、どのようにお考えですか。
|
| 片山国務大臣 |
これも言われるとおり、なかなか大変なんですが、二〇〇三年から
やるということは、十二月ですけれども、ちょっと時期はおくれました
が、三大都市圏では地上波のデジタル放送を始めていただける。
それから範囲も、当初よりは少し狭くなりましたが、それは今のキー
局等は取り返す、こう言っておりますから、そこに我々は期待してお
りますし、それから、アナ・アナそのものの工事は二月から始めまし
て、これは割に順調なんです、今。
だから、そういうことの中で、全体で、少しおくれたものをどうやって
努力で取り返すか、こういうことになるのかな、こういうふうに思って
おりますが、先ほども申し上げましたような総合的な推進組織をつ
くって、そこを中心にぜひ進めてまいりたい。
言われるように、二〇〇九年までアナ・アナがかかりますから、地
方の方になると思いますけれども、できるだけ二〇〇九年も前倒し
できるものは前倒しをしていって、こういうふうに考えておりますが、
二〇〇九年、一〇年の辺はかなり場合によってはきついことになる
のかな、こう思っておりますけれども、ぜひ関係者全員の努力で乗
り越えてまいりたいと思っております。
〔委員長退席、林(幹)委員長代理着席〕
|
| 谷本委員 |
何度も委員会でも言わせていただいているとおり、私も別に地上波
デジタルに反対をしているわけではありませんで、ただ、スムーズ
にいくためにはしっかりやらないといけない。その中で、確かに目標
をしっかり決めてやらないと進まないというのも事実だと思います。
ただ、無理をして、いろいろなところで矛盾が出てきてしまうというの
も問題でありますので、私自身の個人の考えとしては、この後ろの
切り方を、まあいろいろ考える余地はあるんじゃないかというふうに、
これは個人的な考えですが、思っております。
その中で、先ほど、周知がなかなか進まないという話がありました。
デジタル波に変わる、この周知がおくれていることもありますが、こ
の政策にかかるコストというのもなかなか周知徹底されていないん
じゃないか。国民の負担という問題。アナ・アナ変換費用で一千八
百億円、これは総務省の発表でございます、電波利用料を財源に
国費で負担するということですが。同時に、放送会社の方の設備
投資も莫大なものがあります。
民放連の調べでは約一兆一千億円、NHKが五千億円、民放が六
千億円、これだけの投資が必要になる。これは厳しい地方局も出て
くるんじゃないかというふうに言われています。さらに、先ほど言いま
した共聴の問題、あるいはその他、ビル陰等の難視聴の問題、いろ
いろな費用が、先ほど言いましたように、多く見れば一兆円を超える
んじゃないか。そして、これに加えて、デジタルチューナーあるいは
デジタルテレビ、これを買いかえなきゃいけない。 莫大な費用が、
これは経済効果があるのかもしれませんが、そういう意味では、国
民に対するあらゆる意味でのコストが非常に大きくかかってくる政策
である。それであるにもかかわらず、なか
なか国民の意識がというか周知徹底が行き届かない、このあたりに
ついてさらなる努力がいろいろな方法で必要だと思うんですが、大臣
はどのようにお考えですか。
|
| 片山国務大臣 |
この地上波デジタル化というのはもう国家的な大事業だ、私はこう
思っておりまして、幸いなことに、放送事業者の皆さんが、NHKも
民放連も全部、よし、やろう、これは大変な困難を伴うけれども頑張
っていこう、こういう認識で一致していただいていることは大変ありが
たい、こう思っております。
谷本委員言われるように、相当なお金がかかるんですよね。アナ・
アナは別にしましても、一兆一千億なりそれ以上という設備投資を
放送事業者にはやってもらわないかぬ。特に今、民放連等の一部
では、地方局ですね、キー局はいいんですけれども、地方局で財務
体質の弱いところ、こういうところについては、何らかの公的支援と
いうんでしょうか、何らかの方策を考えられないか等々の意見も出て
おりますので、状況を見ながら我々も対応を、どこまでどうできるか、
難しい問題はありますけれども検討してまいりたい、こういうふうに
思っております。
また、今言われますように、受信機を全部買いかえていただく、これ
が二十万になるのかどうかわかりませんけれども、一億台ですから
ね、それだけで二十兆ですよね。ただ、我々の試算では、このデジ
タル化によって経済効果という面では、関連の産業への波及効果
等まで含めますと十年間で二百十二兆円の効果がある、こういうこ
とでございます。大変今景気が悪うございますけれども、一つのこれ
が景気回復の推進力になるんではなかろうか、こういうふうに考えて
おりまして、そのためにも関係の皆さんにきちっとわかっていただくと
いうことが一番大切だ、こういうことでございます。
我々はいつも放送事業者の皆さんにお願いしているんですよ。放送
番組をつくるのはお手の物ですから、ぜひ民放についてはスポンサ
ーも探していただいて大々的にやっていただきたい、こういうことを
言っておりますし、NHKさんにもそういうことをお願いするし、政府と
しても、補正予算で広報関係の予算がとれましたので、最も効果的
な方法は何かについて十分関係の皆さんの意見を聞きながら進め
てまいりたい。
幸いなことに、ことし年末からデジタル放送が三大都市圏で始まる
ということ、二〇一一年には完全にアナログがデジタルに移行する
ということについては約五割の方がわかっていただいている、こうい
う結果もありますので、この機会に、さらに本年度から大々的な周
知をしてまいりたい。国民の皆さんの理解がどの程度あるかが恐ら
く、私は、これは勝敗と言ってはいけませんが、勝負のかぎだ、こう
思っておりますので、今後とも大いに関係者とともに努力をしたいと
思っております。
|
| 谷本委員 |
時間がなくなってまいりまして、本当は自己確認制度についても
聞こうと思っていたんですが、それは省かせてもらって、最後に一
問だけ。
今言われたとおり、国民の周知を広げていく。非常にコストがかか
りますので、放送会社の公的支援となればまた税金が必要になる
ということもありますので、しっかり周知を、テレビ番組も見ました、
やっているのを。ただ、テレビ局の人も本当に理解しているのかな
と思うような内容のものもありましたので、その辺もしっかりやって
いただきたいなというふうに思います。
そして最後に、以前も少し聞きましたが、地上デジタルテレビ放送
実施推進会議、仮称だと思いますが、五月の二十三日ですか、設
立総会が開催されるという話も伺っているんですが、この辺の進展
状況について、簡単で構いませんので、最後に聞かせていただき
たいと思います。
|
高原
政府参考人 |
今先生御指摘の地上デジタルテレビ放送実施推進会議というもの
でございます。これは、大臣の懇談会の行動計画で、こういう実施
推進組織をつくれという内容のものが出されました。それを受けて、
設置準備が民間を中心に進められております。
結論、一言で言いますと非常に順調に、先ほど大臣もお話ござい
ましたように、広範な方々の参加がほぼ確定をしつつございます。
五月二十三日に設立総会が開催される予定というふうに聞いてお
りまして、地方自治体あるいはマスコミ、各種経済団体、量販店、
家電メーカー、放送事業者等の方々が、ほぼお願いした方はほと
んど全員、あるいは関係省庁も御参加いただくといったような方向
で今進めておるところでございます。
|
| 谷本委員 |
終わります。
|