| 大出小委員長 |
次に、谷本龍哉君。
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| 谷本小委員 |
自由民主党の谷本龍哉でございます。
両参考人、長時間にわたりまして本当にお疲れさまでござい
ます。これで最後の質問者でございますので、安心をしていた
だければと思います。
先に二問まとめて質問させていただきます。それぞれお一人
ずつ続いて答えていただければと思います。
まず、菅野参考人に御質問をいたします。
今までたくさんの質問の中でかなり触れられておりますので
重なるかもしれませんけれども、もう一度基本的な部分につい
て、参考人の考え方の方向性を、ちょっと頭でイメージできない
ものですから、答えていただければと思います。
今回の公務員の労働基本権の問題でありますけれども、これ
はまず二十八条、参考人言われたとおり、「勤労者の団結する
権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保
障する。」というところから導かれて、必然的に、今回ILOの勧
告にあるように、公務員がみずからの給与決定に参加すること
が大幅に制約されているではないかという指摘になったんだと
思います。二十八条から引っ張れば当然こうなるんだろうという
ふうに思います。
ただ、同時に、憲法の中に四十一条と八十三条があって、四十
一条で国会は唯一の立法機関である、そして八十三条で「国の
財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しな
ければならない。」これから引っ張れば、先ほどおっしゃられた主
権理論あるいは財政民主主義、つまり、公務員の勤務条件とい
うものは、憲法上考えれば、国民全体の意思を代表する国会に
おいて法律や予算の形で決定すべきであって、労使間の自由な
団体交渉に基づいて合意するというものではないという考え方が
出てくるんだと思います。
公務員がストライキ等を行って、それで予算や行政サービスに
対してその内容決定に影響を与えた場合には、それは民主的
政治過程を歪曲するのではないか、そういう考え方が出てくる
からここに対立点があって、この二つのはざまにあるのが今回
の問題だと思うんです。この解決方法として、参考人の個人的
な考え方としてはどういう方向性に持っていくのが一番いいとお
考えなのか、答えていただきたいと思います。それだけです。
時間が短いですから、先に質問だけ終わらせてしまいます。
藤井参考人に対しましては、いろいろと男女共同参画について
御意見をいただきました。一つ、男女平等という場合に、平等と
いう言葉が外来語であるせいもあると思うんですけれども、日本
においてはしばしば、いろいろな分野で誤った使われ方、つまり、
何でもかんでも結果を平等にしてしまえばいい、そういう使われ
方が今まで多かったように思います。決してそうではなくて、今
回の場合におきましても、あくまで挑戦する条件であったりある
いは評価される条件であったり競争条件、こういったものをすべ
て男女かかわりなく平等にして、しっかりと評価をしてもらって、
そして雇用される、あるいは給料を受ける、こういう部分が大切
だと思います。
ただ、見ていただいてわかるとおり、女性がふえたとはいえ、日
本の国会もまだまだ女性議員が少ない状態の中で、同じように
フランスや韓国も少ないわけですけれども、こういった国はクオー
タ制というのをとってふやそうという努力をされています。これは、
一つ結果を強引にでもつくり出して、それによって意識改革をして
変えていこうということだとは思うんです。
同時に、最近、書籍で得た情報ですけれども、アメリカのある企
業が、これは男女じゃなくて人種の問題ですけれども、人種の枠
をつくって採用した。その中で結果として、成績がはるかに上だっ
た白人男性が雇われずに、他の人種の方が成績がかなり低かっ
たのに雇われた。これに対して白人男性が訴訟を起こしたという
ようなことも聞いております。平等を何とか達成しようとすると、今
度は逆差別というのが変な形で出てくる場合もあります。そういう
意味で、この男女共同参画というのを達成していく場合に、参考
人としては、ある程度強引でも結果を求めながら進めていった方
がいいのか、それともあくまで環境整備、制度整備、そしていろ
いろな条件整備を推進して、その結果として少しずつでも達成し
ていく、そういう方向性の方がいいのか。どちらでお考えかを聞か
せてください。
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| 菅野参考人 |
現在の日本の公務員制度における労使関係制度は、勤務条件
法定主義といいますか、あるいは詳細法定主義を特徴としてい
まして、そのもとで人事院勧告制度があるわけであります。
これは、確かに諸外国から見るとかなり特徴のある制度なんで
すが、公務員の勤務条件のあり方とかレベルとかということを考
えた場合に、定着し機能してきたのではないかと思います。
問題は、議員がおっしゃるはざまにおいて今後どう考えるべきか
ということについては、能力、業績というものをキーワードにした
評価が大きく物を言うというか、評価によって大きく勤務条件が
変わっていくというふうな制度の方向に行くのであれば、それに
対応した制度づくりにおいて協議や交渉が自主的により強くなさ
れるべきではないかということと、それから苦情処理が充実させ
られるべきではないかということであります。
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| 藤井参考人 |
男女雇用機会均等法について先ほど御紹介申し上げましたが、
男女雇用機会均等法は、機会均等という言葉のとおり、結果の
平等ではなく機会の平等を定めているものでございます。
これについては、制定のときにいろいろ議論があったようで、結
果の平等でなければいけないという意見もあったようでございま
すが、先生御指摘のとおり、逆差別という問題が起きるのでは
ないかという意見があったり、そのときの状況を踏まえると、や
はり機会均等であるべきだということでこういう法制定になって
いると承知しております。
それから、男女共同参画社会基本法というのも、基本的には、
機会の平等といいますか、男女が共同してあらゆる分野の活動
に参画をするという定め方でございますので、これは機会の平等
というか機会の均等というのを定めているものだと思います。
ただ、均等法にも参画法にもそれぞれ、積極的改善措置、ポジテ
ィブアクションというのがございまして、そうはいっても、機会を均
等にしただけではいつまでたっても女性が一%、二%という状態
が改善しないのではないか。それは過去いろいろ差別が行われ
てきた遺産みたいなものがあったりとか、あるいは社会情勢、意
識とかなんとかということが影響するから、法律が目指している
男女共同参画とか男女均等というものがほうっておいてはなかな
か実現できないところがある。であれば、それは積極的改善措置
ということで、事業主の方あるいはいろいろな団体のトップの方々
の経営戦略のようなものとして、もっと積極的に女性を活用、登用
するという行動計画をとっていただきたいというようなことをお願い
しているわけでございます。
したがいまして、ほうっておくというのと、いや、クオータ制みたい
に強制的に枠をつくって登用するというのと、中間的な形かもしれ
ませんけれども、事業主さんの自主的な努力によって積極的に女
性をもっと採用し、活用し、登用していってくださいという、これは
もう行政指導ベースになっておりますが、そういうことをやっている
という状況ですので、やはりそういう形で、漸進的ながらかつ若干
積極的に男女平等の形を実現していくというのが今の日本の選択
しているやり方ではないかと思っております。
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| 谷本小委員 |
どうもありがとうございます。
もうあと一分ほどですが、最後に一言ずつ、もしお二人、最後の
言葉がございましたら、どうぞよろしくお願いします。
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| 菅野参考人 |
特にございません。どうも申しわけありません。
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| 藤井参考人 |
きょうはいろいろと意見を聞いていただきまして、大変感謝して
おります。
私は、昭和二十二年の生まれでございまして、この憲法と同年
齢でございます。もう賞味期限が切れたのかなと思うと、ちょっと
悲しいなという感じもいたしますが、リニューアルしてまたやって
いただくのかなと思うと、また私も元気が出るところでございます
ので、どうぞ積極的な御議論の末、いい結論を出していただけれ
ばと思います。よろしくお願いいたします。
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