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国会通信
国会通信 by 谷本たつや           2001.3.5(特別号)
自由民主党機関紙 「自由民主」 2.27号の「主張」というコーナーに掲載

「他人のせい症候群」からの脱却

大学時代から27歳まで飲食業、いわゆる「水商売」に従事していました。限られた
空間と時間の中でどんな工夫をすればお客さんが来てくれるか。食べ物の味、
飲み物を作る技術は言うまでもなく、照明、音楽、灰皿の換え方、会話の仕方、
接客技術、四六時中そんなことばかり考えていました。

政治の仕事がその延長線上にあるなんて言うと、叱られてしまうかもしれませんが、
どうすれば国民に快適な住環境、空間を提供できるか、人が何を望みそれにどう
答えるかを考えるという意味では、基本は変わらないと思っています。

政治の道へと転職した理由は不満があったからです。政治に対する不満というより、
政治に対して不満を持っている人たちに対する不満です。文句は言う。批判はする。
でもじゃあ不平不満を言っている当人たちはいったい何をしているのか。口は動くが
体は動かない。そういう人が多いように見えたのです。

「文句があるなら、まず自分が行動を起こすべきだ。」
単純な発想ですが、そこが政治へのスタートになりました。 戦後の厳しい時代から
日本を立て直した先輩方は、おそらく不満など言っている暇はなかったと思います。
ひたすら前を向き、一歩一歩進むことに全力を尽くされた。

しかし成長を遂げた後の日本では、恵まれた環境が当たり前になり、「与えられる
のが当たり前」「してもらうのが当たり前」という意識が拡がった。何か不都合が
あったり、悪いことがあると、「誰かのせい」「何かのせい」にしてしまい、自ら立ち
上がり、自分の責任のもとに行動するという意識が薄くなってしまったように思い
ます。

今、日本はたくさんの難しい問題を抱えています。この現状を打開し前に進んで
いくために一番大事なことは、国民一人一人がこの「他人のせい症候群」から
脱却することだと思います。
一人一人が自分の成すべきことを真剣に見つめなおし、小さな一歩でいいから
前へ進むことです。

当然その先頭に立って、身をもってそのことを体現すべき責任を負うのが政治家
です。言い訳をせず、他人のせいにせず、文句を言わず、とにかく前を向いて行動
し続ける。
そういう政治家でありたいと考えています。


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