| 国会通信 by 谷本たつや 2001.3.29(第6号)
「無所属」が一番のブランド
2001年3月25日(日)に千葉県知事選挙の投開票が行われた。千葉県は今まで、
和歌山県と同様「保守王国」と言われ、今回引退される知事は、5期20年を勤めた。
そういう意味では長期政権の後だけに「刷新」を求める声が強い選挙でもあった。
戦いの構図は、「自民党」対「民主党」対「無所属」。三つ巴の接戦の末、勝利したの
は「無所属」だった。
この結果に対して私は、候補者の差が選挙の勝敗を分けたわけではないという印象
を持っている。あえて言うなら、「ブランド」の差ではなかったかと思う。
「自民党」というブランドは、現時点ではすっかり力を失い、無党派層を対象とする
場合には、逆にハンデになっている。では対抗勢力である「民主党」はというと、一見
新しいブランドに見えるが、よく中身を見てみると、古いものの寄せ集めで、今ひとつ
信用しきれない。そこで、今最も強いブランドは「無所属ブランド」ということになる。
本年7月には、参議院選挙が控えているが、もし全国のすべての地方区で、保守系
の「無所属候補」が立候補したら、いったいどんな結果が出るだろう。
「無所属ブランド」は、情報社会の波に乗って、都会だけではなく地方にまでその威力
を発揮するに違いない。
政権維持に汲々として大胆な改革に踏み込めない与党。政権奪取を目論見ながら
揚げ足とりの議論しかできない野党。その結果、国民の心の中に生まれたのが、政党
不信と「無所属」ブランドだろう。
しかしこの流れは、政治の本流に対する反作用であり、このまま認めてしまうべきもの
ではない。ただ、本流であるべき「政党政治」、つまり、各政党が独自の政策を掲げ
て、その実現のために尽力するという基本が機能しなくなってしまっている。
何をするかをあいまいにし、数の論理だけを優先してしまったことが、今日の政党低迷
の根本原因だと思う。
近い将来、政策を軸とした政界再編(あるいは政党再編)をする以外に、政治再生
の道はないのではないか。
|