| 国会通信 by 谷本たつや 2007.2.27(第48号)
まずは我が身を振り返ること
テレビでも新聞でも、あるいは普段の会話の中でも「最近の子供達は」と
いう言い方を聞くことがよくある。
「最近の子供達は体力がない。」「最近の子供達は外で遊ばない。」「最近
の子供達はテレビばかり見ている。」「最近の子供達はゲームばかりしてい
る。」「最近の子供達は挨拶をしない。」等々である。
日本の古典の中にも「最近の若い者は」と、若い世代に苦言を呈している
文章が少なからずあるらしいので、この傾向は現在に限ったことではなく、
人間社会に常にある現象なのかもしれない。
「最近の子供は挨拶ができないですね。」という人がいると、私は常にその
方に(ちょっと意地悪に思われるかもしれないが)、「確かにそうですね。
でも大人も結構、挨拶できない人がいますよ。」ということにしている。
そしてさらに親しい間柄の人には、「自分の家庭の中で、きちんと子供に挨拶
してますか。」と訊く。よく言われることだが、「子供は大人を映す鏡」であり、
子供たちが突然、挨拶できなくなるのではなく、大人(親)の影響が子供に
徐々に伝わっていくのだろうと思っている。
私は現在、内閣府で「青少年問題対策」の担当もしている。
少し古い資料だが次の調査結果を見て頂きたい。
両親から子供へのしつけという意味では、日本の両親が先進国中どの項目
をとっても最下位である。
この状況を変えない限り、日本の青少年問題の解決は非常に難しいのでは
ないだろうか。
『最近の子供達』の問題は、子供達だけの問題ではなく、その親の問題であり、
さらにその親達を育てた祖父母の世代の問題でもある。
子供達の問題行動ばかりを指摘する前に、すべての世代が先ず自分自身を振り返るところから始めなければ、問題解決は遠いものになるだろう。
そして、私自身はどうだろうかと自問自答し、反省しきりの日々である。
和歌山新報2007年2月27日 「がんばってます」 掲載
|