| 国会通信 by 谷本たつや 2006.3.7(第39号)
政府資産700兆円の総点検
・・・政府資産圧縮プロジェクト・・・
3月6日月曜日の午前9時、自民党本部の駐車場に「政府資産圧縮PT
(プロジェクトチーム)」のメンバーが集まった。目的は、売却対象メニュー
の一つである「公務員宿舎」を視察するためである。
このPTは、政府資産を総点検し、売却可能なもの、有効利用できるもの
を精査して、財政改革につなげるという趣旨で昨年末に立ち上げられた
もので、今回の視察には、中川秀直自民党政調会長自ら、参加すること
になった。
政府の資産は、約700兆円あると言われている。もちろんその中には、
河川や道路、港湾など売却不可能なものもあるが、宿舎や庁舎、未利
用土地のように売却や有効利用が可能な不動産もたくさんある。また
不動産だけではなく、金融資産の売却や証券化も検討できる。様々な
方法を駆使して政府が所有する資産を減らし、そこで得られるお金を国
の借金の返済に当てれば、財政を立て直すことができる。
その検討課題の一つとして、都心にある公務員宿舎の現状を視察する
ことになったわけである。
今回の視察では、千代田区、新宿区、港区にある6つの公務員宿舎を
順次見て回った。その結果、会議室の議論では見えなかったものが、
いくつか見えてきた。
一つは、無駄な土地利用である。都心の一等地であるにも関わらず、
活用の仕方が不十分で、開発の仕方によってはまだまだ価値を高める
ことができるものが多くあった。
二つ目は、家賃の安さである。建物の新旧や広さによって幅はあるが、
どれもが相場の10分の一前後の家賃に設定されていた。億ションの
隣に建っている億ションよりも立派な宿舎の家賃が7万5000円〜7万
9000円。通常なら70万円〜80万円はすると、不動産に詳しい同行
者があきれていた。
三つ目は評価価格の低さである。南青山の宿舎の土地の一坪当たり
の単価が80万円で計算されていたが、実勢価格は1500万円〜20
00万円である。つまり資産価値を20分の一に見積もっていることになる。
視察を終えて、我々は資産圧縮による財政再建の可能性を強く確信する
に至った。全国にある不動産と金融資産を見直せば、かなりの額を生み
出すことができる。 もちろん、当然のようにこのプロジェクトに対する抵抗
が始まっている。売れる不動産はわずかでたいした額にならないという
意見や、宿舎を売れば家賃補助が必要になり歳出の削減にならないと
いう意見である。
しかし、例えば全国の宿舎の合計の評価額は約5兆円と報告を受けてい
るが、評価額を極端に低く見積もっていることを考えれば、実際にはその
10倍から20倍になるのではないか。また、家賃補助をするにしても9割
の補助率はありえないだろう。不必要な不動産はすべて手放すことで借
金を返し、家賃補助などの経費は毎年予算として組めば、その差額はと
ても大きいものになるはずである。
PTとしては、今月中に中間報告を出す予定である。
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