| 国会通信 by 谷本たつや 2006.1.24(第37号)
情報漏洩者に罰則を・・・個人情報保護法改正案
昨年の3月から議論を重ねてきた個人情報保護法改正の自民党原案
がようやくまとまった。現行の法律では、個人情報の漏洩が発生した
場合、その情報を取り扱っている企業の管理責任だけが問われ、情報
を漏洩した個人はまったく罪に問われない。これでは、情報漏洩
抑止の実効性が上がらないと、法律が施行された当初から指摘されて
いた。この問題について私は同じ問題意識を持つ議員たちと議論を続け
てきたが、昨年の総選挙後、「情報漏洩罪検討プロジェクトチーム」
の座長に就任し、いよいよ今国会で法律改正を目指し、議員立法で改
正案を提出したいと考えている。我々がまとめた原案の要点は次の部
分である。
第五十五条の二 個人情報取扱事業者の業務又は個人情報取扱
事業者から個人データの取扱いの委託を受けた者の当該委託に係
る業務に従事している者又は従事していた者が、その業務に関して
知り得た個人データを自己又は第三者の不正な利益を図る目的で
提供したときは、一年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
2 前項の規定の適用に当たっては、表現の自由、学問の自由、
信教の自由及び政治活動の自由を不当に妨げることのないように
配慮しなければならない。 |
本当は昨年の通常国会で改正案を提出したかったのだが、個人情報
保護法の施行に伴い、過剰反応とも思える情報開示拒否の案件が一
部で発生したため、どのように配慮規定(第55条二の2)を入れるか
で議論が長引いてしまった。そうこうしているうちに、郵政民営化法案
をめぐる攻防が始まり、解散、総選挙となってしまった。
企業内部の人間による情報漏洩事件は、現在でも頻発しており、その
個人情報が売買され、振り込め詐欺などの犯罪に悪用されている。
個人情報を保護するためには、企業側の管理責任だけではなく、悪意
を持って個人情報を漏洩する行為者本人を罰する法律がどうしても
必要である。ただ、そのことが「過剰反応」、「過剰規制」につながらない
ように留意する必要もある。法律に開いた穴を埋めるために、是非とも
今年の国会で、成立を目指したい。
和歌山新報2006年1月24日 「がんばってます」 掲載
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