| 国会通信 by 谷本たつや 2004.10.5(第24号)
アジアの中の中国と台湾
2年前の「日・中・韓次世代リーダー・フォーラム」への参加以来、「北東アジア
共同体構想」というのが、私のライフワークの一つとなっている。
政治体制の違いや歴史問題などを抱えるこの北東アジア地域において、どの
ようにして強い連帯関係を築いていけるか。この問題に取り組むために、機会
があればなるべくアジアの国々を訪問するよう心がけ、言葉の面からのアプロ
ーチとして、韓国語の勉強を続けている。そのような状況の中で、今年の夏は、
中国と台湾の両方を訪問する機会に恵まれた。
先ず、自民党青年局の海外研修団の副団長として、8月25日〜28日、92名
の団員(国会議員12名・団長は金子恭之議員)とともに台湾を訪問した。
李登輝前総統、民主進歩党の陳水扁総統、中国国民党の連戦主席といった
要人の方々と会談し、どこにおいても政治的には史上最大の訪問団ということ
で歓迎を受けた。特に、李登輝前総統は、当初30分の予定だったが、結果的
には3時間以上、懇談会の場での団員との意見交換に応じてくれた。
続いて、9月1日〜3日、外務省派遣の「日本青年交流代表団」の副団長として
105名の団員(国会議員3名・団長は小渕優子議員)とともに中国を訪問した。
この訪問団は、故小渕恵三元総理が始められたもので今回で6度目の訪問に
なる。中国側の受け入れは中華全国青年連合会で、青年同士の交流の他に、
全国人民代表大会副委員長(副議長)の王兆国氏や外交部長(外務大臣)の
李肇星(り・ちょうせい)氏と会談を行なった。
どちらの訪問も、多くの若い日本人が隣国の文化に触れ、人に触れるということ
で大変意義の深いものであった。しかし、両方の訪問団に参加した私としては、
中国と台湾の微妙な関係について、あらためて肌で実感する訪問でもあった。
台湾も含めて「一つの中国」を主張する中国政府と、事実上、中国政府とは異な
る政府を持つ台湾。政治上は緊張関係を保ちながら、経済交流は盛んに行われ
ているという現実。この微妙な関係に対し、隣国である日本はどのような態度を
とるべきなのか。
私は個人的には、一方に偏らない方がいいと考えている。政治の世界に「中国
派」「台湾派」という言葉があるが、日本はもう少し広い視野でアジアのことを考
えるべきである。台湾が中国の一部であるかどうかという議論に参加するより、
台湾と中国を含めたアジア全体の共同体をどのように構築するかに力を注ぐべき
である。その道のりを模索することが、アジアにおける日本の役割ではないかと
考えている。
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