| 国会通信 by 谷本たつや 2004.4.7(第21号)
審議拒否についての考察
午前8時から自民党本部の部会(政策調査会)に出席した後、午前8時
50分に国会に入った。衆議院外務委員会の理事として、理事会に出席
するためである。衆議院別館の第13委員会理事室に入ると、出席者は、
委員長(民主党)、自民党理事(4名)、公明党理事(1名)、共産党理事
(1名)で、民主党の理事3名は欠席だった。
委員長から、民主党理事に出席を呼びかけたが応じなかった旨の説明が
あり、「不正常な状態なので、予定されていた委員会は開かない。」
と宣言した。今日、委員会を開き、午前9時から4時間の質疑を行なうこと
は、先週の理事会で民主党理事も含め全員一致で決定したことである。
それに対し、何の理由説明もなく、ただ欠席して委員会を中止にするという
のは、社会一般の常識としていかがなものだろう。
確かに、審議を進めれば最後は多数決なので、与党の案が通ることは自明
の理である。国会会期が決まっている中で、野党が抵抗しようとすれば、審
議拒否をして、時間を浪費し、時間切れで法案成立を阻止する以外、方法
はないのかもしれない。しかし、その手法は、野党が万年野党の時の手法
ではないのだろうか。小選挙区制度の中で、二大政党化が進み、民主党も
政権与党を狙おうというのであれば、いたずらに時間を浪費するのではなく、
たとえ自分たちの主張が国会で通らなくても、与党に間違った所があれば堂々
と国会で論戦を挑み、自分たちの主張を国民に示し、次の選挙で政権を狙う
というのが本道ではないだろうか。
ましてや、今回の審議拒否の理由は、建前では「本会議での総理の答弁が
不誠実だ」と言っているが、本当の理由は、民主党の年金法案作成が遅れ
たことであり、現場にいる者としては、今回の審議拒否は責任転嫁にしか見
えない。2月末に与党側の年金法案が提出されたことに対し、民主党は、当
初、「対案を出すので3月12日まで待ってくれ」と申し込んできた。
しかし、その後、「3月30日まで」、「4月1日まで」と二回期限をずらしたにも
かかわらず、重ねて「4月9日まで待ってくれ」という申し入れがあり、しびれ
をきらした与党側は、4月1日に年金法案の趣旨説明に踏み切ったのである。
対案の提出を一ヶ月も待った与党に対し、対案をまとめきれないことを棚に
上げて、「対案を待たずに審議入りした」と批判するのは筋違いだし、その本
当の理由が言い難いので建前の理由で審議拒否をするというのも、大人気
ないのではないか。
与党も野党も国民の代表として国会に選ばれている以上、できるだけの時間
を国民に見えるところでの議論に費やすべきではないか。
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