| 国会通信 by 谷本たつや 2000.11.22(第1号)
11月21日午前3時50分、何の前触れもなく突然に始まった不信任案をめぐる政局は、あまりにもあっけなく、 加藤派・山崎派の本会議欠席という形で、そのドラマの幕を閉じた。
今回の一連の動きの中で私は、終始一貫、不信任案に反対の立場で行動した。その理由も含めて、この政局 に対して感じたことを報告させてもらおうと思う。
今回の加藤氏の行動の中で、まず第一に疑問だったのは、「森総理退陣要求」=「野党の不信任案への賛成」 という短絡的な考え方である。テレビや新聞でも、こういう説明が多くされていたが、これは間違っている。
不信任案が可決されるということは、確かに森総理の退陣の可能性も含むが、それよりもせっかくこの国会で 積み上げてきた法律案や補正予算案を廃案にしてしまうということだ。そして解散、総選挙へとつながっている
(過去に不信任可決で総辞職した例はない)。森総理の退陣のみを求めるなら、もっと他にやり方と手順がある はずだ。
筋から言えば、まず自民党の中で森総理退陣の声を上げ、党内議論を活発に行う。そしてそれを自・公・保政権の 中の議論へと発展させていく。そしてそれが過半数の意見へと広がらなければ、あきらめるか、あきらめないので
あればそこで初めて、野党との連携に考えを進める。しかしこの時には、当然、離党及び新党結成を覚悟するべき である。
もう一つ、今回の政局でわかりにくかったのは、加藤氏、山崎氏のふたりが「不信任案では野党と協力するが、 自民党は絶対に離党しない」と言い続けたことだ。くり返すが、不信任案は森総理に対する不信任ではない。
森政権、自・公・保政権に対する不信任である。自らが不信任を言い渡した政党あるいは政権にその後も残るというのは、 矛盾しているし、いったい何を目指しているのかがわかりにくい。野党の不信任案に協力する以上は勝っても負けても
(可決でも否決でも)、離党して新党を作り、新しい政治を目指す、そう宣言したほうがすっきりした戦いになったと思う。
今回私の所属する21世紀クラブはたいへん苦しい状況におかれた。無所属議員9人の会派ではあるが、もともと全員 自民党系の議員であり、派閥の筋は加藤派が5人、山崎派が3人、森派が1人(谷本)である。9人がそれぞれの思いで
それぞれの意見を最後まで議論しあった。最後の最後まで9人で一致して行動できる道を探った。 しかし最後はそれぞれの判断に任せようということになった。結果がどうであれ、これからも9人が連携しあって政治活動を
行っていくことを約束したうえで。
私は不信任案の判断基準を次のようにした。「賛成」は現在の政権を倒し野党の政権奪りに協力すること。 「反対」は現在の政権を守りより厳しく現政権に改善を求めていくこと。そして「反対」に投票した。
21世紀クラブは「反対」が6で「欠席」が3だった。
皆さんにもいろいろな意見があると思う。現政権に対する批判もたくさんあるだろう。 しかし今回私は、今の野党に政権は任せられないと判断した。
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