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緊張感に欠ける審議
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04.2.10 |
イラク復興支援特別委員会
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1月31日未明、野党が欠席する中、衆議院の本会議場に
おいて、自衛隊のイラク復興支援への派遣についての承認
案が可決された。
このような重要案件の採決において、野党が欠席するという
ことは望ましいことではないし、そうならないための国会運営
が必要であるが、今回の審議においては、与野党ともに緊張
感が足りなかったのではないかと感じている。
衆議院本会議での採決に先立ち、1月30日午後5時50分頃
に、衆議院イラク復興支援特別委員会において、与党側の
動議により、この承認案の採決が行なわれた。
与野党合意が無いままの採決は、俗に「強行採決」と言われ、
皆さんが報道などで見る、乱闘のような状態での採決がそれ
である。
「強行採決」のシーンだけ見ていると、かなり緊張感がある
審議が続けられていたのではないかと、思われる方も多い
だろうが、実際に委員としてこの委員会に出席していた者の
一人として、これだけの難しい、そして日本の将来にとって
大きな意味のある案件にしては、もう少し緊張感が必要だっ
たのではないだろうか。
先ず、与党側というより政府側であるが、答弁にあまりにも
不正確な点が多過ぎた。派遣予定地サマーワの評議会の
存在について、「存在している」「解散した」と食い違う答弁
をし、首相による答弁撤回という異例の事態に発展してしま
った。また先遣隊がサマーワで面会した人物が「評議会議
長」であると答弁し、後にその人物が「評議会議長代理」で
あることが判明した。
また野党側も、「審議時間が不十分だ」と主張する割には、
出てくる質疑者ほとんどが同じ内容の質問の繰り返しであ
り、自分たちの狙い通りの答弁が返って来ないと、審議を
止めて退席をするということの繰り返しだった。審議を深め
るというより、ただ委員会審議を止める為だけに、あげ足取
りに終始しているという印象が強かった。
国防と外交は国会が最も重い責任を負う分野であり、今回
のイラク復興支援への自衛隊派遣問題は、これからの国際
社会において日本がどのような国を目指すのかが問われる
最重要課題である。もちろん、全ての人が賛成できるような
100%正解の答は存在せず、あらゆる方向から日本の国益
を考えて、苦しい判断をしなければならない問題でもある。
にもかかわらず、「何でも反対」「何でも賛成」で、政争の具に
してしまっているように見えることは、政治にとっても、国民に
とっても不幸である。 その場しのぎの議論ではなく、国家に
とっての利益と不利益、戦略と覚悟、派遣の基準、そういった
ものをしっかり示した上での、国際貢献法の制定を急ぐべきだ
と考えている。
和歌山新報2004年2月10日 「がんばってます」 掲載
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