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不思議の国「永田町」 その1

02.7.3

議員バッジの効果

日本においては、「議員バッジ(正確には議員章)」を国会議員の
地位の象徴として表現することが多い。当選することを「バッジを
つける」というし、議員辞職のことを「バッジをはずす」と表現する。
ある女性議員が辞職の会見で自らバッジをはずし、机の上に置く
パフォーマンスをしたが、これなどは、まさに「議員バッジ」=「議員
の地位」を象徴的に表した出来事であろう。

この「議員バッジ」は、選挙で当選すると、初めて国会議事堂に
登院する時に正面玄関で議会事務局の方がつけてくれる。
毎回くれるらしいので、何回も当選している人はたくさん持っている
ことになる。もちろん、お金を出せば予備のためにバッジを買うこと
が出来る。一個一万円。高いのか安いのか、よく分からない。

この「国会議員は議員バッジをつける」という習慣は、全世界に
共通したものではない。バッジをつける習慣がない国も当然存在
する。「議員バッジ」をつけていて、何かいいことがあるかというと、
確かに国会関連施設への出入りは楽である。

身分証明証を提示したり、入館申込書を書いたりしなくても、入口
の衛視の方が敬礼して通してくれる。しかし、これは別にバッジが
なくても、国会議員として顔を覚えてもらえば可能なことである。
ただ、たとえ本人であると分かっていても、「議員バッジ」がないと
入れない場所がある。それは国会議事堂内の本会議場である。

では、万が一「議員バッジ」を忘れたり、なくしてしまった時はどう
するか、その場合は「仮記章」というのを貸してくれる。緊急時の
代用品である。では、国会の外では、「議員バッジ」をつけていて
いいことがあるかというと、はっきり言ってあまりない。

地元ならある程度顔も覚えてくれているので、「あっ、本人だ」と
思ってくれることもあるかもしれないが、それ以外では、誰もあまり
気にしないし、国会議員だと分かったとしても、最近の風潮では、
「きっと悪いことをしているのだろう」程度のことを思われるだけで
ある。

それに最近は、特に若い議員は、外に出るときは「議員バッジ」を
はずすことが多い。プライベートな時間に、職業を強調する必要は
ないということだろうか。

「議員バッジ」は、誰でもつけられるものではないし、一人の力で
つけられるものでもない。そういう意味では、代表に選ばれたという
誇りも必要だし、それに応じた重い責任感も必要である。形式重視
か、実質重視かという議論もあるが、私は両方大事だと思っている。

形式が中身を育てることもあるし、中身が形式を整えることもある。
日本における「議員バッジ」は、国会議員の形式の代表ともいえる
が、やっぱり中身がしっかりしないと、「議員バッジ」の価値も低く
なってしまうだろう。

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